・・何とも、DEEPな本です。
一部でもはや「聖書(=バイブル)」とまで称される雑誌Men'sEX特別編集「BIGMANスペシャル最高級靴読本」のVol.1からVol.3までを、
基本的に表紙ごとそのまま丸々一冊にまとめ上げた完全保存版の総集編、その名も「BIGMANスペシャル最高級靴読本archives」です。
厚さおよそ3㎝と言うかなりのボリューム感です。
・・約10年近く前・・まだ社会人になったばかりでカネの使い方も知らなかった頃、所謂「本格靴」と言う魔性のシロモノに惜しむ事無く投資を重ねていた自分は、
同誌に掲載されていたその美しい「靴」の数々を、羨望の眼差しで眺めては銀行の預金通帳の中身と睨み合い、そして給料日までの残日数を指折り数えて逆算し、胸をわくわくさせながらそれらを買いに走ったモノです。
当時は、SantoniやらStefanoBranchini等と言ったいかにも「イタリア靴」的なマッケイ製法のドレス靴も好んで愛用していて、
あの頃から少しだけオトナになった今改めて誌面を読み返してみると、靴だけで無く、それにまつわる様々な思い出が蘇ってきて、何かとても感慨深かったり・・
まさに「古き良き時代」と言った所でしょうか。
様々な卯用曲折を経てこうして現在に至っているワケですが、そんな「あの頃」から自分の中で変わらずに一定の価値観を持ち続けているブランドが有ります。
それが、Crockett&Jonesです。
靴を、あくまで「装飾品」では無くデイリーに履く「実用品」として考えた場合、Crockett&Jonesの靴は高次元において優れたパフォーマンスを発揮していると思います。
無論なかなか簡単に手を出す事が出来るプライス設定ではありませんが、各展開SHOP等によって展開バリエーションが異なる為、幅広いラインナップの中から気に入った一足を「選ぶ楽しみ」を味わう事が出来る点も大きなポイントです。
そして、もう間も無く職場の「CoolBiz」が終了を迎えるにあたり、家の玄関先においても我がCrockett&Jonesのドレス靴が「万全のコンディションで現在スタンバイ中」(2013/10/14)の状態です。
【 Crockett&Jones "HALLAM" Black 348E 】
「やはり一足は必ず揃えておきたい『オトコの必須アイテム』」(2013/03/09)、Crockett&Jones "HALLAM" です。
立体的なサイドウォールがグラマラスな印象の#348ラストを搭載した「黒のストレートチップ」で、全天候型のダイナイトソールです。
タイドUPしたコーディネートを考えた際、確実に外す事が出来ないモデルです。
雲行きが微妙に怪しい日や雨が降った翌日等でも全く臆せず履く事が出来るので、個人的にとても重宝している一足です。
深く刻み込まれたこの履きジワこそ「働くサラリーマンの証」です。
【 Crockett&Jones "LOWNDES" Black 348E 】
同じくモダンな#348ラストを搭載したWモンク"LOWNDES"です。
約5年~6年位前か出張先の某店で初めてこのモデルを見た時、あまりの「かっこ良さ」に一瞬で悩殺されて購入に至った記憶が有ります。
洗練された#348ラストがベストマッチな印象です。
「黒のストレートチップ」"HALLAM"と並んで、個人的にタイドUPしたスタイリングにはもはや欠かせぬ存在です。
当初はなかなか手強い履き心地でしたが、履き込んだ今はとても快適です。
また「個体差が大きい」と言われるCrockett&Jonesですが、中でもこの"LOWNDES"が最も革質が良い印象です。他のCrockett&Jonesより乳化性クリームのノリも違う感じです。
【 Crockett&Jones "EDGWARE" DarkBrown 348E 】
個人的にあまり日本国内では見かけない"EDGWARE"も、同様に都会的な#348ラストを搭載したモデルです。
こちらも履き慣らすまでに大変なエネルギーを要した記憶が有ります。
我がCrockett&Jonesの中で最も「Navyスーツ」との相性が良く、実際に履いてみると鋭角的にそそり立つサイドウォールの効果で非常にエレガントな雰囲気を演出する事が出来ます。
「#348ラスト」「DarkBrown」「レザーソール」等の要素はスタイリング的に全く申し分無しです。
シャープなフォルムとトゥ部分のメダリオンとのマッチングが実に絶妙です。
【 Crockett&Jones SHIPS Exclusive Model DarkBrown 348E 】
数々のCrockett&Jonesの中で、最も気に入っているモデルの一つです。
実は、数多存在する靴のデザインの中で、個人的にこの「ブラインドフルブローグ(=ステッチドフルブローグ)」が最も好きなモデルです。
躍動感溢れるフォルムでありながら履いてみると至って精悍な佇まいで、トゥ周り全体に乳化性クリームを入れながら日々メンテナンスを施す楽しみを味わう事も出来るモデルです。
他と同様#348ラストを搭載したSHIPS別注のCrockett&Jonesで、モデル名の記載は有りません。
現在の展開状況は微妙に分かりませんが、実は数年前SHIPSの店頭に並び始めた頃から虎視眈々と狙っていて、
昨年頃にSHOPからその姿が急激に消えつつあったタイミングでようやく意を決し購入に至った次第であります。
・・購入に際しては某雑誌に付いていた「10%OFFクーポン」的な特典をフルに活用した記憶が有ります。
ビジネス上「ここぞ」と言う日に合わせる機会も多く、所有するCrockett&Jonesの中では「勝負靴」的な位置付けです。
【 Crockett&Jones "MALTON" DarkBrown 360E 】
TradingPost別注のCrockett&Jones"MALTON"は、現状において唯一の#360ラストを搭載したモデルです。
所謂「雨用」「出張用」として、堅牢なダイナイトソールを装備しながらも決してゴツさを感じさせない「醤油顔」的なCrockett&Jonesを探し求めていた際に購入した一足です。
ギンピングの無いパーフォレーションに加え、クォーターのデザインも省かれる等、出来得る限りスマートな雰囲気を追求したモデルと言えます。
決して「最強」と言うワケではありませんが、アッパーのBurnishCalfは雨に対する耐性もそれなりに強いと思います。
実際、先日も台風26号が日本列島に接近する中、「雨用」靴としてその威力を如何無く発揮した次第です。
無論スタイリング的に「Navyスーツ」にもよく合うので、雨が降らない日でも大活躍です。
他にも「雨用」のCrockett&Jonesとしてスウェード素材のチャッカーブーツ"TETBURY"を始め、スリッポン等も含めると、改めて自分の同ブランドに対する依存度の高さを感じざるを得ません。
決して「凄い靴」ではありませんが、実に「良い靴」だと思います。
約10年以上前、大学卒業を記念して両親に買って貰ったPaulSmith別注のチャッカーブーツが初めてのCrockett&Jonesで、
それは初めてEdwardGreenを購入した日の感動と全く異なる次元のものであった事を、今でも鮮明に記憶しております。
自分にとってCrockett&Jonesとは、そんな存在なのです。